同僚のN先生から昨年紹介していただいた島宗 理 著「インストラクションデザイン —教師のためのルールブック—」(米田出版,2004)には教育上役立つ情報が満載です.自分自身の復習も兼ねて,この書籍で紹介されている鉄則(ルール)をまとめておきます(一部,覚書を追記).
- 何を教えるのかをはっきりさせる
- 標的行動は何か?知識か,技能か,遂行か?
- 学びにコミットする
- 「教える」イコール「学ぶ」ではない.「学び手が学ばないときには,学び手に責任転嫁せずに,教え手側に工夫の余地を探して改善します!」という意思表明
- 教える理由をはっきりさせる
- 教える理由と学ぶ理由ができるだけ一致するように
- 成功の基準をはっきりさせる
- テスト問題を最初に作る!
- 標的行動をみせて,やらせて,確認させる
- 熟達訓練
- 意味ある行動を引き出す
- 黒板の書き写しによって,どんな行動が学習されるのか?
- 引き出した行動はすぐに強化する
- 行動が繰り返されるようになる法則あるいは手続きを強化という.
- タイミングが大切.すぐに誉める.
- 要求水準を下げて,徐々に上げていく.(スモールステップ)
- 学ぶべきことが学べているかどうかを単純かつ正確に知らせる.
- 正答を教える
- 標的行動を引き出す最も簡単な方法.
- 「文章問題と公式だけを教えて,それで「考える力」が身につくと願うのは,いわゆる希望的観測.学生が公式だけ機械的に暗記したとしても学生を責めたりしては,もちろんいけない.」
- 誤答を教える
- 何をすべきかだけでなく,何をすべきでないかも示す.
- スペックを明記する
- 学び手を知る
- 学び手は常に正しい
- 「個人攻撃の罠」に陥らないように
- 教え手を知る
- 学ばせて,楽しませる
- 根拠のない思い込み
- 楽しませれば学ぶはず
- 厳しくないと学ばないはず
- 学んでいれば楽しいはず
- 個人差に配慮する
- 「分かりました」で安心しない
- 学生:分かっているけど,言葉では説明できないのです…
- 教員:それは分かっていないということだよ.
- 改善に役立つ評価をする
- 教えたことを評価する
- 教えたことは全て評価する