2011年2月23日に本学・大講義室で開催された「発達障害の理解と対応研修会」に参加しました.講師は富山大学学生支援センターの西村先生で,演題は「発達障害の基本的理解と支援のポイント」でした.
発達障害については以前から知っていましたが,纏まった話を聴くことができて,とても有意義な研修会でした.特に,支援の具体的なポイントは一般の学生に対しても有効だと思います.以下は配布資料からの抜粋です.
- 伝え方・コミュニケーションのポイント
- 否定的な言葉の部分に反応してしまうので,それを避ける.例:「○○してはいけません」,「△△しないと単位は出ません」など
- 比喩や仄めかしは避ける.こちらの意図が伝わらない.
- 人間性を否定するような言葉に敏感なので,避ける.
- 受容的に話を聞き,言語表現を促進する.例:「なるほど,あなたはそう思ったのですね.わかりました.私が伝えたかったのは…です.」
- 具体的で実用的な助言,指示を行う.例:「遅刻してはいけません」× → 「8時40分までに教室に来て下さい」○
- 順序立てて伝える.例:「これから3つのことを行います.一番目に○○をしてください.二番目に△△をします.最後に,□□をしたら,リーダーに終了したことを伝えて下さい.」
- 指示は簡潔明瞭に行う.
- 視覚情報(配布資料・授業の流れの説明)を与える.
- 困ったことを人に伝えることが難しい.特にパニックになっているときは,しばらく時間をおいて,落ち着いてから話を聞く.
- 怒り(混乱)には過敏に反応するので,なるべく淡々と説明する方が良い.
- 目をみてコミュニケーションを取るとか,表情から相手の感情を読み取ることが苦手.そのことを期待しない方が関係づくりはスムーズになる.