先週読んだ小説の話

4月は本当に慌ただしい.時間があっという間に通り過ぎていく.記憶も次々と失われていくので,先週読んだ小説のことを記録しておきたい.

変わった鳴き声をもつクジラが太平洋に住んでいるらしい.その鳴き声の周波数は52 Hzで,類似の回遊パターンをもつシロナガスクジラ(10~39 Hz)やナガスクジラ(20 Hz)の声と比べてとても高い.不思議なことに,その鳴き声をもつクジラはたった一頭しか観測されておらず,そのため「世界で最も孤独なクジラ」と呼ばれているそうだ(参考:Wikipedia 52ヘルツの鯨

実際の音声(周波数を10倍に加工したもの)はこちら

先週読んだ小説『52ヘルツのクジラたち』(町田そのこ 著・中央公論社)では,登場人物をこのクジラになぞらえてストーリーが展開されていく.一見普通に見える人たちも私達には聞こえない周波数で助けを求めているのかもしれない.

良い小説は読み手に新しい視点を与えてくれる.本作はまさにそんな作品である.

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タチアナ・ド・ロネ著「サラの鍵」

現在,学内の有志による書評ブログの準備が進められています.学内限定なので,そこに寄稿したものを再掲します.

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