テッド・チャンの新作『息吹』を読み終えて

テッド・チャンの新作SF短編集『息吹』(大森望訳・早川書房)を読み終えました.

前作『あなたの人生の物語』の緻密に作り込まれた作品群に圧倒された私にとって翹望の一冊でした.実に17年ぶりの刊行とのことですが,期待を遥かに上回る内容に,改めて打ちのめされた感じです.

彼の作品の多くは,読み始めてしばらくの間は内容が掴めず,「一体,何の話なんだろう?」と首を傾げながら読まなければなりません(私の場合).しかし,少しずつ読み進めていくと徐々にその内容が明らかになってきて,気がついたときにはすでに作品の中に完全に呑み込まれ,読むことを止められない状態に陥ってしまうのです(個人差はあります).

彼はSF作家と呼ばれ,科学や技術をモチーフにした作品を世に送り出していますが,彼の作品に描き出されているものは紛れもない人間の姿であり,私はそこに魅力を感じています.今回の作品群の中で,個人的におすすめなのは以下の4篇.

  • 「商人と錬金術師の門」
  • 「息吹」
  • 「偽りのない事実,偽りのない気持ち」
  • 「オムファロス」

テッド・チャン著「あなたの人生の物語」(ハヤカワ文庫SF)を読みました.

大学の有志で続けている読書マラソンに投稿したものを再掲します.

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